ライトノベル 空ノ鐘の響く惑星でE レビュー

タイトル 空ノ鐘の響く惑星でE
著者 渡瀬草一郎
イラスト 岩崎美奈子
出版 電撃
発売日 2005年2月


執筆者:jade 評価:
制圧された神殿を解放させるべく交渉に臨んだウルクはカシナート司教と来訪者たちが手を組んだことを知り、記憶を消されてしまう。
そんなウルクの記憶の回復と神殿の解放をさせるべく奔走するフェリオ達のもとに西の大国ラトロアからウィスタルの甥を名乗る一人の剣士ハーミットが訪れる。
一方、来訪者の一人であるムスカは、この世界と自分達の世界の関係についての一つの推論を出す。
敵国タートムの侵攻が始まる中、それぞれの思惑が交錯し、物語は思わぬ展開へ――─というのが今回のあらすじ。

いや〜、今回も非常に面白かった!主人公であるフェリオやリセリナだけではなく、来訪者たちやカシナート司教、ハーミットといったサブキャラたちの心理描写もしっかりしているため物語に幅ができてますね。それぞれの思惑や駆け引きが複雑に絡み合うシリアスな展開には読み進めるのが楽しくて仕方がありませんでしたよ!
また、単純にストーリーを進めるだけではなく次回以降への伏線を自然な形で盛り込んでおり、構成にまったく隙が見当たりません。ストーリー・文章構成ともに高いレベルで安定しており、著者の高い才能を改めて感じさせてくれました。
今回の見所は何と言ってもパンプキンですね。フェリオやリカルドと互角に戦う姿も良かったのですが、それ以上に彼独特の美学に基づいた独り語りが何ともいえない魅力を醸し出していて素敵でした♪

1巻ごとに物語の区切りが付かない続き物ゆえに毎回ラストが次巻への引きになっているため、1巻ごとに評価すると評価を下げざるを得ません。それでも単体で“A”評価を付けられるクオリティを毎回保っているということは、シリーズ全体で評価すれば“S”を付けられる作品とも言えます。
このままのクオリティで最後まで突き進めば名作と呼ばれうる作品になるのではないでしょうか。


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